議員力検定の第2ステージ
議員力ルーブリックの開発と研修プログラムの展開に向けて
~知識の確認から運用能力の向上へ 議員力検定は変わります~
2010年に第1回議員力検定試験としてはじまったこれまでの議員力検定は、知識の有無を確認する選択式の問題と、知識の活用を問う論述問題で構成された筆記試験により行ってきました。出題する「知識」の内容を通して、議員に求められる力を発信し、検定・評価してきました。
そこで問うていたのは、知識を活用するための前提条件でした。どんなに意欲があっても、それを活かすための基礎知識がなければ結果を出すことができません。政治において結果とは、ひとびとのさまざまな課題を現実に解決できるかどうかということです。前提条件をみたした上で、実際に結果を出していくためには、持てる知識を現実に役立てるためのノウハウが必要です。
議会改革が広がり、地方議員のみなさんに向けた研修機会もとても充実してきました。そんな今、問われているのは、知識を現実に活かすための能力、ノウハウを明示して、めざすべき議員力をあらためて具体的に訴えていくことではないかと考えます。
そのような課題に応えていくため、議員力検定は、ルーブリックという方法であるべき議員力を示し、その議員力を身につけるための研修機会を提供していくことに足場を移していくことにしました。ルーブリックというのは、最近大学教育のなかで注目されている、教育目標とその成果を評価するためのしくみで、めざすべき姿を、項目を分けて示しながら、自分がいま、どの段階にあるかを位置づける座標をつくるものです。2017年から、このルーブリックに示された議員力の達成のために研修プログラムを展開していきます。
2016/11/26
LLP議員力検定協会・共同代表
検定委員長・法政大学法学部教授
廣瀬 克哉